教科書が届くまで〜 教科書供給の仕組み 〜

資料

  • 平成26年度6月「教科書制度の概要」 文部科学省初等中等教育局
  • 平成26年度1月「教科書供給業務の手引き」 一般社団法人全国教科書供給協会
1)教科書供給業者

教科書発行の指示を許諾した発行者は、教科書を各学校まで供給する義務を負います。しかし、教科書発行者自身が各学校まで確実に教科書を供給することは事実上困難です。そこで教科書発行者は、この義務を履行するために、教科書供給業者と次のような教科書供給契約を結んで、供給を行っています。

(1)教科書・一般書籍供給会社
各都道府県ごとにおおむね1箇所ずつあります。教科書・一般書籍供給会社は、その管内の教科書取扱書店の選定、教科書の過不足の調整、教科書代金の回収等の事務を行います。
(2)教科書取扱書店
教科書取扱書店は、教科書を学校に直接供給する機関であり、通常は書店がこの業務を行っています。

2)教科書供給の仕組み

発行者は教科書・一般書籍供給会社や教科書取扱書店へ送本し、教科書取扱書店から学校へ供給されます。
(自ら荷造り発送を行う設備を有しない発行者は教科書の配送や代金回収等の業務の全部(又は一部)を配送業者等に委託しています。)
なお、送本終了後における追加注文の場合は、原則として教科書・一般書籍供給会社を経由して供給される仕組みとなっています。

3)調整本、常備本

 教科書の迅速確実な供給は学校教育上極めて重要ですので、発行者は調整本、常備本を設けて供給に当たっています。

(1)調整本
     
教科書の需要数は使用年度の前年度の9月に把握されるため、学年当初の必要冊数と合致しない場合があります。このような場合で
    も児童生徒の学習に支障がないように迅速に過不足調整を行うため、教科書・一般書籍供給会社に調整本が保管されています。


(2)常備本
    学年中途の転入生や災害等に備えるために一定冊数の教科書が教科書・一般書籍供給会社等に常備されています。

4)教科書の一般需要への対応

 教科書や生涯学習への国民の関心が高まる中、各都道府県の主要都市などに教科書を常備する書店が増えており、教科書・
 一般書籍供給会社等においても、ホームページを通じて一般の方々が教科書を入手しやすい受注・配送体制の整備が進んでいます。


※ 主な根拠法令: 発行法第10条 / 発行法施行規則第18条、第21条